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ブルートゥースは王様のあだ名

column

2019年11月13日

合同会社エムアイティエス代表 水谷哲也

ブルートゥースとは

以前、音楽を聴く時にイヤホンのケーブルをスマホにさしていましたが、今はケーブルがなくなり耳栓型のイヤホンを耳にはめるのが当たり前になりました。

スマホとイヤホンはケーブルの代わりにブルートゥースという無線でつながっています。ブルートゥースではペアリングといって最初にスマホとスピーカを1対1のペアとして設定します。一度、ペアリング設定すると再度、電源を入れた時に自動的に接続される仕組みになっています。

ブルートゥースの有効範囲はだいたい10メートル程度で、電波が回り込みますから途中にモノがあってもつながります。無線ではブルートゥースの他にWi-Fiがありますが、ブルートゥースのように1対1でつなぐのではなく、商業施設の無料Wi-Fiのように複数のいろいろなデバイスを同時につなぐことを目的にしています。Wi-Fiはたくさん接続しないといけないのでブルートゥースに比べ消費電力が多くなります。

スピーカ以外にもブルートゥースを使ったいろいろなアイテムが登場しており、例えば紛失防止デバイスがあります。家で鍵や財布をどこに置いたか忘れた時、事前に鍵などに紛失防止デバイスをつけてスマホアプリと連動させておくと、ブルートゥースを使って、音で居場所を教えてくれます。他にもブルートゥースに対応した“太鼓の達人”専用コントローラーや空撮用ドローンも出ています。

ブルートゥース(青い歯)って何?

ブルートゥースとはブルーのトゥースで直訳すると“青い歯”となります。“芸能人は歯が命”という白い歯をPRするCMがありましたが、なぜ青い歯なんでしょうか。

この“青い歯”は千年以上前の王様のあだ名から名づけられています。王様の名前は958年にノルウェーとデンマークを交渉により無血統合したハラルド・ゴルムスソン王。日本だと平将門の乱が終わったあたりの平安時代です。王の功績を記した石碑が残っており、そこにはデンマークの統一、ノルウェーの支配、デンマークのキリスト教化という三つの功績が書かれています。

王の歯には死歯(神経が死んでいる歯)があり、それが青黒い灰色だったので「青歯王(ブラタンド)」と呼ばれていました。ですので王様はハラルド・ブラタンド・ゴルムスソンと呼ばれており、このブラタンドの英訳がブルートゥースです。一説には青歯王は「浅黒い首領」を意味するともいわれています。

北欧の英雄にあやかって命名

ブルートゥースという技術は、もともとエリクソンの社内プロジェクトから出発しました。やがてノキア、IBM、インテル、東芝を巻きこんで規格化していきますが、エリクソンの本社はスウェーデンでノキアもフィンランドが本社と両方とも北欧に立地しています。

開発ではコード名が検討され、この時にブルートゥースというコード名が採用されました。理由は北欧を統合したハラルド・ゴルムスソンにあやかってパソコン業界と携帯電話業界を近距離無線でつないで統合したいということからです。

コード名ですから製品名とは違います。発表前にいろいろな製品名が考えられましたが、結局はコード名がそのまま製品名となり、1999年に最初のバージョンであるブルートゥースV1.0が発表されました。現在の最新バージョンは5.1です。

またロゴも考えられました。ロゴは青い楕円形になっていて中に白いアンテナのような形が書かれています。これは古代ゲルマン人が使っていたルーン文字文を組み合わせたものです。ハラルド王の名前であるハラルド・ブラタンドのルーン文字の頭文字「H」と「B」を組み合わせた形になりました。

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