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人のふんどしで相撲を取る~マッシュアップ・API~

column

2020年04月22日

合同会社エムアイティエス代表 水谷哲也

マッシュアップという言葉があります。ものすごく簡単に言うと『人のふんどしで相撲を取る』です。

マッシュアップとは

マッシュアップとは色々なサイトから提供されている技術やサービスを複合させて新しいサービスを提供することです。もともとはポピュラー音楽で、二つの楽曲を合わせて一つの新しい楽曲を作り上げるリミックス手法をマッシュアップと呼んでいました。

新型コロナウィルスの影響でマスクを手に入れることが困難になりました。お隣の台湾ではマスクがどこにあるのか店ごとの在庫がわかるリアルタイムマスクマップが話題になっています。これは地図と組み合わせたマッシュアップです。東北大震災時でも地図と組み合わせて避難所情報の発信などが行われました。マッシュアップはサービスを一から作らなくても、既にあるサービス上に新しいサービスを付け加えることで、提供までの時間をすごく短くできます。

APIと呼ばれる仕組みで実現

マッシュアップをサポートする仕組みがAPI(アプリケーション・プログラム・インターフェス)です。例えば全国にある自社の代理店を地図に表示させるウェブサイトを作る時、自社だけでやろうとすれば地図データを提供している会社とライセンス契約を結ばなければなりません。これだけでも多額の費用が必要になってしまいます。

地図ならグーグルからグーグルマップのAPI(グーグルマップ プラットフォーム)が公開されているので、このAPIを活用しグーグルマップと自社サービスを組み合わせてユーザに提供できます。利用は有料ですが、自社でシステムを作るより安価に作ることができます。まさに『人のふんどしで相撲を取る』です。

銀行はオープンAPIに

銀行業界にもこのAPIの波が押し寄せています。金融庁が銀行法を改正しオープンAPI整備が努力義務化されました。これは銀行システムへの接続仕様をあらかじめ契約を結んだ外部事業者に公開し、アクセスを認めるということです。

オープンAPI整備の狙いはフィンテックによるイノベーションの加速です。実際、freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計では銀行取引の自動仕訳が可能です。自社の銀行口座からオープンAPIを通じて取引情報を取り組んで仕訳してくれます。以前のように仕訳を自分で入力せず、確認するだけです。

タスク自動化ツール

他にもワークフローサービスがあり、複数の作業を自動で行うことができます。RPA(Robotic Process Automation)という、バックオフィス業務などをソフトウェアに組み込まれたロボットが代行するシステムがありますが、活用するにはシナリオ作成が必要となり初心者には面倒です。

もう少し気軽にちょっとした自動化ができるツールがあり、それがIFTTT(イフト)やMicrosoft Flowなどのワークフローサービスです。Microsoft Flowはマイクロソフトの名前がついていますが、マイクロソフト以外の例えばツイッターなどいろいろなアプリと連携できます。“これをしたらあれをする”といった作業の自動化ができます。

例えばスマホの位置情報サービスとメールを組み合わせて、乗換駅に着くと自動的に家族にメールを送る、写真とコメントをインスタグラムに投稿すると同じ内容をツイッターに自動投稿する、といったことが実現できます。ワークフローサービスの便利なところは自分で作らなくても、他の人が作った設定(イフトではレシピと呼んでいます)をそのまま利用できます。大概のものは揃っていますので、まさに“人のふんどしで相撲を取る”ことができます。

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