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やがて消えるリムーバブルディスク

column

2020年10月21日

合同会社エムアイティエス代表 水谷哲也

リムーバブルディスクとは取り外しできる記憶媒体のことで今ではUSBメモリーがよく使われています。5Gが本格普及するとネット経由で大容量データをやり取りできるためUSBメモリーもやがて消えるでしょう。今まで消えていったリムーバブルディスクです。

ハードディスクもリムーバブルだった

ハードディスクというと固定イメージがありますが、汎用機時代にはハードディスクもリムーバブルでした。1970年代、IBM3340(別名、ウィンチェスター)と呼ばれるハードディスク装置がありました。取っ手がつき、でっかい密封されたリムーバブルディスクパックを洗濯機のように大きなキャビネットにセットして使っていました。重量があり、両手にパックを2つ持てばダンベル代わりになります。重いのに記憶できる容量はわずか70MB。今のポケモンGOのアプリ容量が280MBなので4パック必要になる計算です。

キャビネットの横に棚があり、ここにずらっとパックが並びそれぞれ番号がついていました。モニターからの指示で該当する番号のパックと入れ替えます。1980年代に入ると固定式ハードディスクに入れ替わっていきます。

フロッピーディスク全盛時代

汎用機時代に登場したのが8インチのフロッピーディスク。ウチワのように大きくペラペラの材質で実際に夏になるとフロッピーをウチワ代わりに使っていました。

PC98に5インチのフロッピーディスクが使われだし、さらにコンパクトになり3.5インチサイズが登場します。パソコン用ハードディスクもありましたが、滅茶苦茶、高価でしたので多くのパソコンでは2台のフロッピードライブをつけていました。フロッピーから表計算ソフトやワープロソフトなどをパソコンに読み込み、結果はフロッピーに保存します。

この時、2台のフロッピードライブにAドライブ、Bドライブという名前がつけられ、やがて登場した内臓ハードディスクにCドライブの名前がつけられます。今もハードディスクにCドライブという名前がついているのは、この名残です。

パソコン雑誌にフロッピーがつく時代に

「月刊アスキー」が創刊された時には「Floppy Rom」という名前のソノシートがついていました。ソノシートにはBASICプログラムが入っていて、ソノシートの音をカセットインターフェースから読み込むとBASICを動かすことができます。パソコン黎明期の記憶装置はカセットテープを使い音で記録していましたので読取エラーが出ることも日常茶飯事。扱いが大変でした。創刊当時のアスキーではプログラムをカセットテープに記録したテープを別売していましたがフロッピードライブが普及しはじめると、パソコン雑誌にフロッピーをつけて販売するようになります。

ただフロッピーは保存容量が1.44MBしかないことが難点でした。バージョンアップしたOSをインストールする時は15~20枚ほどのフロッピーをとっかえひっかえ入れ替えしないといけませんでした。

フロッピーの登場でソフトの販売が用意になります。今はスマホや投資会社になったソフトバンクですが、創業期はパソコンソフトの卸売業でメーカーからソフトを仕入れて量販店などに販売していました。

フロッピードライブが消える

容量が少ないフロッピーをなんとかしようとZIPという名前の大容量フロッピーディスクが登場したこともあります。ZIPといっても圧縮フォルダーとは何の関係もありません。ZIPは1枚あたり100~250MB入り、フロッピーと同様に郵送できましたのでデータのやり取りに重宝しました。ただし相手もZIPドライブを持っていることが条件です。

1998年にスティーブ・ジョブズがiMacを発表します。15インチディスプレイの一体型ケースで半透明のデザインが衝撃を与えました。それ以上にショックだったのがフロッピードライブを無くしたこと。ここからUSBへと時代が変わっていきます。

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