どんな特徴?
中国版インフルエンサー「KOL(Key Opinion Leader)」が、オンライン上の生配信で商品説明を行い、視聴者の質問、要望に応えながら、販売していきます。商品品質の不安点を解消することができるため、ブランド影響力がない無名の商品でも、商品力で勝負ができる点も、一つのポイントです。
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特徴まとめ
- リアルタイムコミュニケーション~参加、体験を実感~
- 購入への不安解消~直感的、立体的な詳細説明~
左:「口紅王子」として有名なKOL李佳琦さん
右:中国トップKOL 薇娅(Viya)さん
筆者の淘宝直播appより
どれだけ注目されているの?
ライブコマースは2018年ごろから徐々に広がり、2019年時点での市場規模は前年比3倍超の4,338億元、2020年ではさらに2倍の9,610億元ともなると予想がされております。また、大型ECセールで有名な「独身の日(ダブル11)」の2019年では、タオバオのライブコマースによる取引量が、開始わずか63分で2018年のダブル11の終日を超えるほど利用が加速しています。
直近2020年5月の配信数では、ダブル11がある2019年4Qの3か月合計と比べ、約2.5倍に増加しており、コロナウイルス発生後さらに成長していることがわかります。外出制限のため娯楽に飢えた消費者のニーズと、お客が店舗に来ない販売側のニーズという、非常時の環境における各要望が上手くマッチしたのが、成長を加速させた要因と言えます。
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数値まとめ
- 2019年市場規模:4,338億元(前年比326%)
- 2019年ライブ配信利用ユーザー数:5億10万人(前年比109.9%)
- 配信数:2020年5月1,789万回配信(2019年4Q比252%)
- 参考※2020年1~3月社会消費品小売総額:78,580億元(昨年同期比▲19.0%)
2020年1~3月社会消費品オンライン小売総額:22,169億元(昨年同期比5.6%)
何が売られている?
ライブコマースで販売されている主な商品は、「家具・インテリア製品、キッチン用品、トレーニング機器」などが消費者に人気があり、販売量は前年同期比40%以上増加していると報じられています。
その中でも興味深かったものが、今まで販売されていなかったものも販売されている点です。車や家、ロケットなど、試験段階のものもあるようですが、今まで対面でなければ販売できないと思われていた商品が、販売される時代となっております。
腾讯网より:“ライブコマースで車を販売する様子